2021年12月19日に今年最後の志塾ワークショップが行われました。
5月と8月に予定され延期延期となっていた、放浪館近くのイチリバルの森へやっと行くことができました。
イチリバルの森は、以前は生活道路として人も歩いていたらしいのですが、車が通れる大きな道ができてやがて忘れられた森でした。
5月にワークショップをしていただいた、常田守先生たちが改めてその価値を見出して
昨今注目が集まっています。
こちらは、ずらっと森の入り口に集合した塾生たち!
森のプロ、”野獣先生”から今日のワークショップについて説明を受けています。
まずは、ケガをしないように、準備運動!
そして、
・虫にさされないように、充分な虫よけ対策!
・冬で動きは鈍っているけど、ハブには注意!
・滝や沢をとおるので、ふざけるのは禁止!
など安全を第一に先生たちからの重要事項を伝えていきました。
さて、いざ出発!!
・・・・どうやってはいるのかな~~
道路のほうにだらんと垂れたロープを伝って次々に森に上がっていきます。
いきなりのアドベンチャー感に子供たちはワクワクが止まりません。
全員が森に入ってしばらくたつと、野獣先生が立ち止まって
一番大事なコト言うの忘れてました!!と言いました。
「みんな今日は五感を研ぎ澄ませてください。臭覚、聴覚、視覚、触覚、味覚ね!」
と言い始め、まず椎の木が生い茂る森で子供たちに椎の実を探して!と指示。
そして、安全な椎の実の選び方と、食べ方をみんなに伝授。
みんな、最初は嫌がっていたけど食べてみると案外おいしいね~とにこにこ。
なぜ、野獣先生がみんなに椎の実を食べさせたかというと、世界自然遺産に登録されるほど多様性に満ちた生物が奄美大島にたくさんいるのは、この椎の木がたくさんあるからということを知ってほしかったからなんです。
この豊富な椎の実をルリカケスやアマミノクロウサギがたくさん食べているんですね。
奄美大島の森を構成する樹木の約八割はこの椎の木。
学名はオキナワジイ。奄美から沖縄にかけて分布する椎の木だからですが、
沖縄では戦争や開発の影響てイチリバルのような大きな群生はもう少なくなってしまったとのこと。皮肉なことに米軍基地の中でオキナワジイの森が発見されている話も面白かったですね。
何百年とかけて出来上がったこの森、私たちの世代で無くなることがないようにしていきたいですね。
さあ、どんどん進んでいきます。
途中、オキナワウラジロガシの実を一人が見つけると、自分も見つけたい!と大探し大会になりました。
ひと遊びの後、
本日最大の難所に差し掛かりました。
この日のために、ロープを張ったり下見をしたりと何度も安全性を確かめています。
大人でも怖いこの道を、子供たちは勇気を出して登っていきます。
がんばっておりた先には、じょうごの滝が待っていました。
みんなよく頑張りました。さあここでお昼ごはんです。
食べ終わったボーイズたちは早速遊び始めました。
午後は最後の見どころ「しめころしの木」までののぼりです。
こちらが、しめころしの木。
どういう木かというと、元々立っていた木にアコウという植物が寄生して、元の木の養分を吸い取ります。そして吸い取られた中の木は、死んでしまうのです。
恐ろしい木ですね~!
生命力を感じる木ですね。
森の中を半日、歩いてゴールにたどり着きました。
すると不思議なことに、入った場所から50mも離れていない場所から出てきました。
だいぶ、遠くまで行ったような気がしていましたが、森をぐるぐる巡っていたんですね。
程よい疲れと達成感でいっぱいの子供たち。
そして、自分たちの島がすごいところだと誇りに思ったようでした。
誰も怪我無く無事終了~~~!ホッとしました。
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