11月17日、シマの研究者になろう!のワークショップが行われました。
今日は島出身のとある方について調べます。
【ウォームアップ】
本日は歴史をたどることになりますので、日本の歴史についての楽しくわかるウォームアップ。
最近話題のアニメ「逃げ上手の若君」ご存じですか?
鎌倉時代から室町時代にかけて、北条時行の生涯を描く歴史漫画です。
この逃げ上手の若君のエンディングテーマの「鎌倉Style」のラップ部分が
すごく覚えやすいのでこちらを参考にみんなで聞いてみます。
-----
縄文弥生古墳飛鳥奈良平安からの
KA・MA・KU・RA
南北朝から室町へ安土桃山江戸時代
明治大正昭和まで平成からの
RE・I・WA
次はどんな未来が待ってる?
俺たちが作り上げていく!
-----
令和まで入ってる~~!
これで日本史はバッチリね。
【保忠蔵ものがたり】
本日の研究対象は保忠蔵(たもつちゅうぞう)さん。
1887年(明治20年)奄美大島の龍郷町戸口出身に生まれ、10代で島を出た後、1967年(昭和42年)に一時帰国するまで、アジア・ヨーロッパを放浪し、たどり着いたアメリカで絵を描き続けました。ここ放浪館の由来になった画家です。
この保忠蔵さんの年表をみんなで作ってみようというワークショップになります。
はじめに、ヒゲ先生が描いた紙芝居で、忠蔵さんの生涯を知っていきましょう。
今日はヒゲ先生は敬意を表して、ヒゲが忠蔵さんスタイルです。
放浪館には忠蔵さんの絵をたくさん収蔵しています。
これらの絵がどの時期にどの国にいた時に描かれた絵なのかをみんなで考えてみました。
戦争の絵はいつくらいか? 花の絵はいつなのか?
人生を知ると、わかってきます。
【調べてみよう!】
ここからは班に分かれます。
事前に、忠蔵さんが生きた年代を6つに分けて大きなシートを作りました。
世界の大きな出来事は穴埋め問題として、書かれています
忠蔵さんが生きた時代は日本が世界でたくさんの戦争をしていたことがわかります。
また、宿題として同時代に島で起きたことを調べてきてもらいました。
それをこの年表に追加していってほしいのです。
各班は相談してどの出来事を年表に書くかを決めます。
卒塾生・優花姉ちゃんと数名の保護者の方にもご協力いただいています。
結構な情報量に、へとへとになって午前中は終了です。
【年表に書きこんでいこう!】
さあ、午後からは調べてきた出来事のテキストと絵を実際に年表にわかりやすく書いていきます。
こうやって世界であったことと島であったことを比較すると本当に当時の島の様子がよくわかります。子供たちも一生懸命にイラストなどを描いています。
日本全体が貧しかった時代に、さらに貧しかった奄美大島。
そこから世界へ行こうと夢見た忠蔵さん。
海外の情報がほとんどなかった時代に、勇気がありすぎる行動でした。
甥の学費を拝借し、渡航した忠蔵さんはそのことを悔やみ、長い間故郷に帰ることはありませんでした。
しかし、故郷の親戚たちは生きているのなら、
ぜひ一度顔を見せに来てほしい!と手紙を送り53年ぶりの帰国が実現したのでした。
8割方完成!! 後ほどこちらに別紙で作成したクイズを貼ります。
この年表は、出来上がった後に保忠蔵展示室に掲示します。
【最後に】
忠蔵さんの人生を知った後と知る前では、絵の見え方も変わってきました。
子供たちもいつも見ていた絵は、こんな人が描いていたのかと感慨深いようでした。
完成した年表は、放浪館入り口の保忠蔵展示室に掲示しています。
なお、今回は忠蔵さんの兄の孫にあたる、保村 修三さんやご親族、
忠蔵さんの人生を本にまとめられた同郷の作家・出水沢 藍子先生にもたくさんのご協力を頂きました。本当にありがとうございました。
出水沢藍子著
何もいらない: 歩き続けた画家保忠蔵の足跡 ヌシュマイラン
後日、地元新聞にも掲載されました。
Comments